急性全頭脱毛症の記録

2018年夏、びまん性脱毛症に。通院を経て完治するまでを記す。adtafsだったと思うので参考にならない方もいらっしゃると思います。すみません。

治療編③ ステロイドパルス

皮膚科の先生にアポをとってもらったので大学病院へ。ステロイドパルスの為だがまずは診察とのこと。デカい建物。皮膚科だけで診察室がいくつもある。今まで大学病院とは縁がなかったのでうわあさすがデカいなあと思う。
名前呼ばれて診察室に入る。自分は全然平気なんですけど先生の後ろにいる学生さんらしき人(研修医っていうのかな)の前でニット帽外して頭見せるの嫌な人は嫌ですよね。病状いろいろ話して、膠原病甲状腺異常がないか検査すると言うので一旦採血室へ案内される。終わってまた皮膚科診察室。検査の結果ほかの病気の疑いは無いのでステロイドパルスやりましょう、入院日はここです、その前にベッドあいたら電話します、みたいなやりとりをして終了。

ステロイドパルスについて説明すると、大量のステロイドを点滴で体内に入れる治療。
多くの場合入院が必要で自分の場合相部屋2泊3日で4万円くらい。高額医療費療養制度を使うの覚悟してて役場に行って書類貰ってきてたから少し拍子抜け。良かったですけどね。

診察終わって帰って、数日後病院から何故か自分ではなく母に電話がいき、その日のうちに折り返しても「いま○○先生いないので〜明日の午後にはいるんですけど〜」と言われ、翌日の午後電話してもその先生はいないと言われ、入院予定の日どうしたら分からず家にいたら「何で来ないんですか?」「今すぐ来れます?」の電話。
控えめに言ってクソ

急いで支度して実家の母に送ってもらいその日のうちに入院。
電話の件を先生から謝罪された。が、ただでさえメンタルボロボロなのでどうでもよかった。

脱毛症って生死に関わらない上に痛み痒みもないから軽視されがちな気がする。そのせいで研究が進んでないって噂もある。

荷物下ろしてすぐ点滴ぶっ刺されステロイドパルス開始。ステロイドで免疫弱りすぎて口内にカビ生えたりするらしいのでそれを阻止する点滴も一緒に。
入れた薬の名前は忘れてしまいました。撮っときゃよかった。
その後検査されにいろんなとこまわった。レントゲンとか。詳しくは忘れた。

暇なので頭の写真を撮ったり彼氏に自撮りを送り付けたりする。
枕に断裂毛がついてるのを確認。新しく毛が生えるのは断裂毛が抜けてかららしいのでちょっと嬉しくなる。
プレドニゾロンアンテベートローションは入院中も継続。
点滴よくずれる。夜中ピロピロ鳴りまくる。そのたびにナースコール。相部屋のおばあちゃんたちごめん。
若い女のハゲは少しショッキングかなと思いずっとニット帽被って生活。自分は誰にハゲ見られても別にいいけど周りに気を使う。
ステロイドのせいか不眠がひどくなる。明るくなってくる時間じゃないと眠れない。精神科通院はギリしていたが眠剤はもう貰ってなかったので手元にない。短期入院なので眠剤くれない。眠れない。
巡回でなんか寝たフリしちゃう。
看護師さん優しい。
この時期髪が抜けるショックで全身の力が入らなかった気がする。

そんな入院生活でした。

その後、よく言われるような副作用はあまり気にならなかった。まあ何クールも繰り返しやったわけじゃないからなあ。顔はむくんだがムーンフェイスとまではいかなかったし不眠は前からだし肌は脂っぽくなったが元々脂っぽいのでって感じ。風邪ひいても重篤化しなかった。
あくまで自分の場合なのでやる予定の方は感染症対策など細心の注意を払ってください。

退院してすぐまた診察を受ける。SADBEをやることに。次に続く。

治療編② ステロイド外用

皮膚科でプレドニゾロンアンテベートローションを処方されたワイ。

アンテベートローションとはステロイド外用薬で、ステロイドの強さランキング2位。これを確か1日2回頭皮に塗る。
ステロイド内服のせいで肌が脂っぽくなる、塗ると皮が剥けてくる、とネットに書いてあったがその通りだった。
確かこの辺りで真っ白だった抜けた頭皮にプツプツ断裂毛が見えてくる。脱毛症は抜けると言うより「切れる」らしく髪が落ちた後は切れ残った断裂毛ってやつが出てきてそれも抜けるらしい。詳しくはググってください。
剥けた皮と脂と断裂毛で頭皮が汚い。まあそんなことはどうでもよくて日に日にはげていく容姿がキツい。ハタチの女子がハゲかよ。バイトもしばらく休みなので毎日家にひきこもって脱毛症関連のサイトを見る。1回見たサイトを何回も見る。つらくなる。泣く。ア、死の、と思う。しばらくボーッとする。深夜に寝る。昼に起きる。抜けるから風呂は極力入りたくない。そんな生活。
当時彼氏(今の旦那)と同棲していて、もちろんそんな姿を最初から見ていた彼はどう思ってたんだろうと最近思う。

そんなわけでステロイド外用、ビチャビチャに塗っても効果感じられず。

次はいよいよステロイドパルスについて。

治療編① ステロイド内服

9月初め頃、皮膚科に行った。地元にあって前からお世話になってた新しめの個人病院。先生がさばさばしてて軽い感じで好き。

髪が抜けること、頭皮がかゆいことを伝える。頭皮を見た先生が一言




「日焼けですね〜」




んなわけあるか。

確かに当時屋外でバイトしていてかなり頭皮が日焼けしていた。しかし今までも頭皮が日焼けしたことはあったので絶対違うと思った。こんなに抜けとんのやぞと。まあ今思えば日光アレルギーによるものだったのかもしれないので先生に失礼なことを思ってしまった可能性あり。

「日焼けが原因で頭頂部が抜けてるだけです、そのうち炎症が収まれば抜けなくなります〜」
とのことで結局プレドニゾロンというステロイドの内服薬貰って帰宅。
一応説明すると、脱毛症は免疫不全が原因と言われていて、本来外部からのウイルス等を攻撃する免疫が間違って髪を作る自分の細胞を攻撃することにより髪が生えなくなるというのが通説。そのためその免疫自体の働きを弱めるステロイドを摂取してみましょうということらしい。
詳しくはググッてくれ。

とりあえず2週間内服を続けることに。減らない抜け毛。むしろ激増。シャワーの度排水溝が真っ黒になる。
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汚い画像ですみません。これが9月6日。1回のシャワーでこれだけ抜ける。

バイト先にしばらくお休みを頂く。
普段用ウィッグを買う。(ウィッグについては後々詳しく書きます)
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9月7日、頭頂部が無くなってくる。

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9月13日。もうスカスカだった。

2週間経ったので再度病院へ。頭皮を見るなり先生が一言

「抜けましたね……」

ハイ。
髪を何回か軽く引っ張られる。毎回数本抜ける。アーなんかネットに書いてあった診察方法だ、とか思う。
これはただごとではないということでステロイドパルスをやることに。設備がないので大学病院で処置を受けることになる。診察中に急遽大学病院に電話して診察のアポを取る先生。パソコンには「急性全頭脱毛症」の文字。

遂に大学病院か。と、不安がすごいことになる。

その日は引き続きプレドニゾロンと新たにアンテベートローションが処方される。
治療編②へ。

自分について

治療のこと書く前に当時(2018年夏)のスペック。

20歳女
アレルギー多分なし
が、ピアス開けまくりなので金アレ可能性あり
屋外バイト
染髪経験は毛先のみ
鬱病、2018年秋まで精神科通院
今まで円形脱毛経験なし
非喫煙者
半年前歯医者で子供の頃ぶりに銀歯にした

原因の可能性があるものはたくさんあるものの今でも特定できてないです。アレルギー検査とかすれば良かったんですけど喉元過ぎればなんとやらで結局しないままでした。

症状としては急性全頭脱毛症。びまん性(全体的)に抜けた結果円形脱毛部分はできたがあくまで全体的に抜けた。急速に全頭の髪が抜け、その後すぐ生えてくる。予後良好。今のところ再発無し。多分adtafs。

頭以外では眉毛の上部と端っこ、おでこの産毛、腕毛の一部、陰毛の一部。
眉毛剃らなくてもいい形になってくれたので不幸中の幸い?いつも剃り跡で青くなってたのが無くなって美眉に。
陰毛は周り(足側)からじわっと抜けただけなので綺麗に整えましたみたいな感じになった。
こう考えると頭以外の脱毛は良いことづくめだったわ。

脱毛症、事の始まり

2018年夏、突然髪が抜けた。

事の始まりはバイト中感じた頭皮と首元のかゆみだった。なんかかゆい。指で頭皮を触ってもできものはできてない。とにかくかゆい。仕事に集中できないくらいかゆい。
次にぷつんぷつんと髪が抜け始めた。夏の終わりに髪がたくさん抜けることは以前にもあった。でもそれとは様子が違う。バイト中かゆくてしょうがない頭をかくとするっと髪が数本抜ける。レジ下のゴミ箱が自分の髪で覆われた。流石に思った。



「これヤバいやつでは?」



その後決定的な出来事が起きる。
8月末、オタクライブ参戦のため埼玉のホテルに泊まっていた。そこでシャワーを浴びた時の抜け毛の量が半端じゃなかった。両手に絡みつく黒髪。ホラーかってくらいの。ビビった。排水溝が詰まったので掃除した。風呂を出てドライヤーをかける。まあ抜ける抜ける。ふと見ると床に散らばった大量の髪。手でかき集めて掃除した。恐怖を感じたがこの時点ではまだまだ髪は残っていたのでまだ焦りは感じていなかった。ライブは楽しんだ。推しの顔が良かった。
その時の写真
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キモ・オタクですみません。

そして帰宅して数日、髪は抜け続け、遂に十円ハゲらしきものを見つける。
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これが9月2日。

さすがに病院へ行くことを決意。

このあたりからネットで脱毛症に関することを片っ端から調べる。症状、治療法、これから起こりうること、症例写真、何から何まで調べまくった。見れる範囲で脱毛症患者さんたちのブログを読み尽くした。皮膚科のHPも読んだ。開いたらPDFで表示されるタイプの論文ぽいやつも読んだ。
そして、とてつもない不安と恐怖に襲われる。このまま抜け続けてずっと生えなかったら死のうと思った。なんで急に私が?しか考えられなかった。

その後すがる思いで病院へ。治療編へ続く。